久々の雨音は控えめに、囁くように。

くらげの水槽を眺めているような感じ。

私がどういう気持ちでいようとどういう願望を持っていようと、時間や世界や社会はゆらゆらとらえどころも無く過ぎていきます。

それはとても綺麗に思えたり、美しすぎて不気味に思えたりします。どちらにしても魅入られています。

青く広がる晴れの空。「終焉」の美しさを体現する夕日。閉塞感を感じるくらい厚く重い雲。静かに降る雨。町を歩く生命力の塊のような女性。哲学者のような顔をしてべビーカーに乗せられている赤子。ラジオから垂れ流される音楽。

部分部分を見ていくと、世界を作った何かが「いろいろあるけどさ、楽しくいこうぜ」って言っている気がします。