年老いた警備員が黄色いゴムまりをもって歩き回っていました。

大きな商業施設の中を。ゴムまりの持ち主を探して。

異なる階で何度も見かけました。

酒の席で偉い人の話を聞いていました。

それまで陽気に話していた人が話の最後にぽつりと

「もっと現場をよくしたい」といっていました。

寒空の下、薄い衣一枚で立ち尽くす托鉢僧にお布施をしました。

僕はといえば、いろんな可能性に怯えています。

失敗する可能性。後悔する可能性。誰かの迷惑になる可能性。

考えれば考えれるほど怖くて仕方が無い。

しかし、考えたって仕方が無い。

やるだけやってだめならそれまでよ。