献立がカレーの時は必ず食べ過ぎる。
目の前になんだかわからないものが置いてある。
そのものと僕しかいない。
僕はそれを撫でてみたり、噛んでみたり、叩いてみたりする。確かに存在する。
しかし、それが何かはわからない。皆目分からない。
そんな気持ちがずっとしている。
薄い膜に包まれて光や音がぼんやりとしている。
それなりに心地良いのでずっとここにいればいいような気もするし、膜を破って飛び出すべきだとも思う。
そんな考えを巡らせているうちに、うとうとする。考えるのが億劫になる。
夢遊病のように足だけが前に進む。進む。進む。
綺麗だったツツジも燃えるように枯れていく。